2010年10月14日

人種のるつぼ - Keetmanshoop -














キートマンシュープ(Keetmanshoop)に滞在しています。


この町は白人の作ったナミビア南部の町なのですが、ルーデリッツ(Lideritz)とはまた違い、ナミビア国内のあらゆる民族がかなり近い割合で住んでいるみたいです。

ヨーロッパ系の白人、ナマ族、オワンボ族、ヘレロ族、ダマラ族などなど。裸族のヒンバはいません。
特にナマ族をよく見かけたのですが(北部にはいないので私的に珍しい)、色は真っ黒ではなく、人相が良くなくて、そして何よりも言葉にものすごい特徴があります。
ナマ族の言語は、世界でも少数の民族しかない、「クリック音」を使用して会話をする人種です。南アフリカのズ-ルー語他、ナミビアではダマラ族も使います。主にアフリカ大陸南部で使われるみたいです。
会話をするときに舌打ちのような「チャッ」とか舌を弾いて鳴らす「トンッ」とかそういう音を鳴らしながらしゃべります。器用だなと感心します。

いい機会なので、ナミビアに住んでいる民族を紹介します。

■ヨーロッパ系白人 -元々の支配階級です。5%程度。
■カラード(混血) -南部に住んでいます。まだよく見分けがつきません。
■中国人 -最近急激に増えています。5%程度。
■オワンボ族 -ナミビアの50%を占める民族です。アパルトヘイトの影響で北部に集中的に住んでいます。
■ダマラ族 -ナミビアの真ん中あたりで見る気がします。クリック音を使います。
■ナマ族 -南部でたくさん見ました。クリック音を使います。色がそんなに黒くありません。
■ヒンバ族 -裸族です。オプヲという町にたくさんいます。
■ヘレロ族 -ヒンバ族が服を着た民族です。ピンクハウスのようなファッションが特徴的です。
■サン族 -昔の「ブッシュマン」という映画の主人公の部族です。背が低いらしいです。
■ロジ族 -カプリビ州というナミビアの右上の方にたくさん住んでいます。

他にもいると思いますが、見聞きしたのはこのくらいです。


キートマンシュープの役所に日本人ボランティアが入っているのですが、議会やトップ層にそれぞれの民族の代表の人がいて民族の利益を各々主張するので、なかなか話が進まないそうです。我々単一民族国家の日本人には分かりにくいのですが、それぞれの民族が対立しているのを目の当たりにすると納得できる話ではあります。
民族、人種、生まれた場所、言語、肌の色、宗教、価値観、国境、こんなくだらない事で差別したり争ったりしてる事を本当に情けなく感じます。争う理由がよく分かりません。


あんまり見ない民族とかをたくさん見たからかもしれませんが、キートマンシュープでは差別や区別、人種や宗教など色々考えさせられる事が多かった気がします。カトリックやプロテスタントとの接し方、仏教について、などなど他のボランティアとも熱く激論を交わしてしまいました。


お世話になった、Pさん、Mさん、Yさんありがとうございます。北部に来られた時には是非オウタピに遊びに来てくださいね。
すごく毎日楽しい夜を過ごさせてもらいました。料理は美味しいし、犬達はかわいいし。




「マンデラの名もなき看守」「タイタンズを忘れない」、と偶然差別問題を扱った作品を連続で観ました。

差別は、誰であれ何であれ、許されるものではないと思います。
















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