2010年11月4日

殺人 / 安全

さっき殺人事件の現場を通りました。

場所は私の家から勤務先への通勤路の途中で、家から5分くらいのところです。
人が集まっていたので何かと思ったら、地面に生々しい血のあとが。。。
数名の有志が事件の様子を聞き込み、現場の検証をしていました。被害者の友人が何かを彼らに伝えていました。

聞き込みを行っている私服の彼らが警察なのか、まだ警察は来ていないのかは分かりませんが、問題は犯人はなかなか捕まらないだろうという事です。
現場も放置、警察も全然いない、他の町や村に逃げれば捕まえるのは簡単ではありません。検挙率は相当低いと思います。

住民とのんびり暮らしていたらつい忘れてしまうのですが、ここは発展途上国です。アメリカやヨーロッパのようなシステムの整備された国に行っているのではありません。
この国は平和だから、南アフリカとは違うなどと話したりするのですが、世界最大の犯罪大国南アフリカと比較している時点でおかしな話です。ちなみに南アフリカは殺人、レイプが日常という凄まじい国です。こっちに住んでいるとワールドカップの成功は奇跡だということが分かります。

アジアにしろアフリカにしろ南米にしろ、私たちが派遣されているのはあくまで発展途上国であるということを再認識する必要があると思います。私も麻痺していましたが、発展途上国の中では比較的安全な国にいるだけで、私たちが生まれた国と比べたら危険な国です。スリや空き巣は普通に近い感覚ですし、ケンカにはすぐナイフが出ます。レイプや殺人も身近にあって、犯人は捕まりません。

この間ボランティア調整員の方と話をしたのですが、みんな苦労が普通になっているので、逆に現状が日本に伝わりづらいのがある意味問題だと言っていました。もっと苦労しているといってくれていい、と。
確かにボロボロの乗り合いワゴンで(たまにドアとか突然開きます)定員オーバーで3時間待たされて猛スピードで交通ルールもあまり守らずに9時間かけて首都に上る、これはナミビアでは比較的普通です。パンクして車で一晩過ごしたとか、脱輪して危なかったとかが、大変だったね、くらいの感じです。


私もこちらに来て10ヶ月、すっかり生活にも慣れて、この国はこの町は安全だ、と信じ込んでいました。
このタイミングで近所で殺人があったことは、治安には気をつけなさいという暗示なのだと思います。
すべてのボランティアが笑顔で無事帰国できることを望みます。


すべての国が安全に暮らせる国になる事を期待します。

それに少しでも協力できるように努力しようと思います。


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5 コメント:

のぶ~~ さんのコメント...

確かに10ヶ月過ぎて
大変なのが当たり前になってるかもね。
俺なんかはタイだから
他の国のみんなはもっと苦労してるんだろうなと。

でも、やっぱり日本に比べたら大変なんだよね。
1週間前から涼しくなってきたけどシャワーは水だし。

もっとブログにもこういう当たり前に
大変なことを書かなきゃね。

ダグラス さんのコメント...

>のぶ~~さん
ナミビアでもお湯シャワーは贅沢とされています。寒い時期の水シャワーは地獄だと思います。
というか、タイでも水なんですね。やはり途上国。。

なるべく生活の苦労とかは気にしないようにしてるのですが(意識するとストレスになりそうなので)、確かに途上国の現状は伝わりにくいですよね。
仕分けの記事でむしろ贅沢をしてるかのごとく書かれている事に驚きます。

ダグラス さんのコメント...

昨日他のボランティアの任地でも行きつけのバーで殺人があったそうです。
いよいよナミビアも気をつけたほうがいいのかもしれません。

kahe さんのコメント...

ってびっくりしました、、
書いてくれてますけど、同じ日に僕の街でも殺人があったので・・

これは単なる偶然なのか・・
オワンボもナイフ携帯してるんですか?
どういう経緯かは分からないけど、
カッとなってつい刺してしまった、という事なら、十分僕らにも起こりうる話だから
ほんと気を引き締めなきゃ、と考えさせられました。

ダグラス さんのコメント...

>kaheさん
私も本当に驚きました。
同じ日に身近な場所で殺人があるとは。

ナイフ持っている人は多いと聞きます。
確かに私たちにも充分起こりうることですよね。
お互い気をつけましょう。

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