2011年12月23日

第5号報告書

報告書を提出しました。

青年海外協力隊員は、活動の節目に報告書の提出が義務付けられています。そして第5号は最終の報告書です。みなさまへのご報告もかねてここに内容をアップいたします。

(1)活動結果
(2)要請の妥当性
(3)活動成果の配属先による活用の見込みと今後の配属先への支援の必要性
(4)ボランティア経験について
(5)帰国後ボランティア経験を社会に還元又は発信するための方法と計画


(1)活動結果
15~30歳くらいの若者へPCスキル職業訓練を行った。内容はWord、Excel、PowerPointの演習中心の授業、ハードウェア基礎、ウイルス対策演習などである。英語を話す事が出来ない生徒への指導に大変苦労した。ボディランゲージや、実際に手順を見せて体で覚えさせるようにした。また、職員への個別指導を行った。内容は、Word、Excel、PowerPointの個別指導とパソコンのメンテナンス指導、ハードウェア演習、ウイルス対策。最初は全職員を集めて授業を行っていたが、モチベーションの維持と全職員の都合を合わせるのが困難であったため、一人ひとりのスケジュールに合わせた個別指導に切り替えた。センターパソコンと図書館パソコンのメンテナンスを定期的に行った。また、外部パソコンの修理、出張修理を行った。
結果として、訓練生はMSOfficeやパソコンのスキルを身につけ、仕事に生かせるレベルにはあるが、直接就職には繋がっていない。今後の課題として、就職を促し、斡旋するシステムが必要である。また、パソコン・IT関連の指導者の人材不足と、人材の流出という問題がある。訓練生への指導だけではなく、人材・教師育成のための活動を展開する必要がある。

(2)要請の妥当性
要請内容は、同センター長をはじめとする配属先職員・訓練生等に対するWord、Excel など基本的PCソフト、PCプログラム等の操作・活用方法の指導・訓練・助言と、PC機器の日常的メンテナンス指導であった。配属先スタッフの技術レベルは全職員初心者レベルである。
北部地域黒人貧困層の経済状況改善が求められている中での人材育成・就労機会開発のためのインストラクター派遣は妥当であり有意義であったと思われる。
配属先の受け入れ体制としても、当初は技術や人材を独占したがる閉鎖的な傾向が見られたが、徐々に改善が見られ一般市民や青年たちに対して意識的に資源を開放するという変化が見られた。
ボランティアに対しては非常に好意的・紳士的な対応であった。国際交流への意識も高く、とても充実した異文化交流を行う事が出来た。活動に関しては例に漏れずマンパワーを求められる事が多かったが、一部のモチベーションの高いスタッフに対して技術移転を行う事が出来たことは、これからの職場の環境維持ためにも非常に有意義であった。

(3)活動成果の配属先による活用の見込みと今後の配属先への支援の必要性
活動の柱として、職場PC環境の整備と維持、訓練生・職員へのPCスキルの指導の二つがあるが、双方とも今後の活用の見込みが期待できる。
PC環境の整備と維持に関して、メンテナンス指導によりスタッフ自身でのトラブル対応・メンテナンスが可能となった。情報のアップデートは必須であるが環境の維持・整備は継続出来る。今後技術スタッフのさらなる自己研鑽に期待する。
訓練生・職員への指導に関して、ナミビア人PCインストラクター1名とメンテナンススタッフ1名により基本的なソフトウェア操作の指導は継続して行う事が出来る。より実務的な内容を授業内容に加えた事に関しても、自身で対応し効果的に訓練生に指導していた。使用教材に関して、一貫性を持たせた資料を作成し引継ぎを行ったことにより、今後もより効果的な訓練生への対応が期待できる。
配属先への支援の必要性は、PCメンテナンスに関しての技術移転を行えた事と、MSOfficeシリーズと基本的なソフトウェア操作を指導できるPCインストラクターが1名在籍している事を理由として、現在のところ高くない。しかし、ナミビアでよく見られる、突然の転職・異動での人材の流出があれば再び必要となる可能性はある。

(4)ボランティア経験について
非常に有意義なボランティア経験であった。自分が信じていた価値観以外のものがたくさん存在する事をナミビアとナミビア人から学び、信条・言葉・文化・人種あらゆる背景が違ってもお互いを尊重する事で必ず分かり合えるということを知った。
技術の移転・指導という立場でこの国でボランティア活動を行う事となったが、結果として自分が残したもの以上に私が現地の人々から得たものの方が何倍も大きい事を実感する。自分が今後人生を歩むにおいてかけがえのないものを得る事ができた。
また、自分がやりたい事、やるべき事を考えるにおいてたくさんのヒントを得る事ができた。たくさんの異文化に触れる事で自分の視野が広がり改めて様々なものが見えてきた、あるいは見方が変わってきたような気がする。これからこのボランティア活動で得た経験を生かして人生を充実させていきたい。また、この経験を日本社会に発信し還元できるよう努力していこうと思う。

(5)帰国後ボランティア経験を社会に還元又は発信するための方法と計画
単純な事であるかもしれないが、自身の経験を他人に話していくことから始めようと思っている。自らの経験や知識をただツラツラと語ることがどれだけ相手に伝わらないかをボランティア経験で思い知った。相手に興味・関心を持たせ、少しずつ自分がそうであったように心に語りかけていけるように努めたい。
JICAが主催する国際交流のイベントなどにも率先して参加する予定である。少しでも国際交流やボランティアに興味を持ってくれた人にその楽しさを伝える事ができるように最大限の協力をしていきたい。
同じような経験を持ったボランティアに話を聞き、効果的に経験を還元できる方法を日本帰国後も模索していくつもりである。また、自分自身も今後ボランティア活動により積極的に参加し、その姿勢をボランティアに興味を持った人たちに示していくことが出来ればと思う。

2011年12月16日

北部送別の旅その2 - Opuwo again again again -















オプヲに行きました。


わが町をオウタピをみんなで出発も、再びトラブルです。全然車がありません。何やかんやと交渉しながら、トラックの荷台に乗る事になってしまいました。いつ乗っても乗り心地は最悪です。
そのまま途中の中継地点へ到着も、またまた車がありません。数時間待って、またまたトラックの荷台になってしまいました。オプヲ行きは道が砂利道なのでとてもとてもツライ旅路です。現地のみんなとギュウギュウに乗りあいながらぐったりとオプヲへ向かいました。


そして次の日、エプパの滝とヒンバ、ゼンバの村へ向かいます。
なんとここでもトラックの荷台。結局全部で10時間を超える荷台での移動でした。もう荷台はこりごりです。
そんな感じで楽しみながら伝統的な裸族の村と裸族の神聖なる地、エプパの滝を堪能しました。今回のヒンバ族は商売っ気がなく、あんまり押し売りをしてきません。もっと押してくればたくさん買うのに。















ヘトヘトで帰ってきてから、カントリーホテルでオプヲ隊員さんの送別会です。オプヲ市役所のみんなが出席していて楽しい時間を過ごしました。オプヲカントリーホテルはとてもきれいです。


次の日は、一部の隊員さんはオジョへ出発です。別れを惜しみつつお見送りします。そのあとは、オプヲ隊員さんはまだ仕事があるので、残った隊員で町をプラプラします。オプヲはのどかです。
そして再びブライ。この日も市役所のみんながオプヲのさわださんの家に集まります。昨日以上に和気藹々として、さわださんの2年間を労いました。いつもは裏方に徹するオプヲさんもこの日は主役。みんなに囲まれてすごく幸せそうでした。お疲れ様でした。
みんなが帰ってからは、同期同士で少しお話。まあ、2年間楽しかったねと語りつつ、チビチビと飲んでました。










オプヲから帰る日。この日は気合を入れて荷台以外の車を探します。もう荷台は絶対いやです。
そんな感じで無事いい車をゲットして、のんびりと北部へ向かいます。最後にオハングウェナへ。相変わらず飲んだくれて、星見て、ナミビア北部を懐かしみます。サッカーしたり、チャリティイベントしたり、ダンスしたり、地域振興イベントしたり、プール行ったり、歓迎会したり、送別会したり、ドラム叩いたり、ブライしたり、飲んだり、歌ったり、泣いたり、笑ったり。

帰りの車から見た景色は、きっと忘れないと思います。でっかい夕日が沈んでいく私の大好きな景色です。まあ、荷台からの眺めだったのですが。


本当に最高の場所に赴任できたと思っています。

私と出会ってくれたみなさん、本当にありがとう。









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2011年12月11日

北部送別の旅その1 - Oshikango, Outapi -
















ナミビア送別旅行に行きました。


2年間住んでいた北部の地域をもう一度ぐるりと回ろうというご近所巡りツアーです。

まずはオシカンゴというナミビア一のチャイナタウンへ向かいました。この町は何でもチャイナ製品が安く揃うので、何だかんだお世話になった町です。
北部隊員の送別会も兼ねてくれるということで、たくさんのボランティアが集まってくれました。ベニスパークという宿に宿泊し、みんなで中華料理を食べに行き、たくさん話して、たくさん飲んで、そしてたくさん踊りました。余興のダンスまで用意してくれていて、時間を忘れて楽しむことが出来ました。









次の日はドラゴンシティへ中華的買い物。ぐるりと堪能したあとはアンゴラのボーダー、そしてオープンマーケットへ。物売りのおばさんたちとおしゃべりしたり、売れてないマンゴーに文句言ったりしながらウロウロと練り歩きました。オウタピのオープンマーケットとは違っていて、すごくアフリカらしい楽しい経験が出来ました。











そしてわが町オウタピへ。
 オウタピ名物のバオバブの木の下でブライ(BBQ)をやることになり、オウタピ在住日本人の私とかおる君はハリキリます。炭を探している最中にオハングウェナMさんが浮かれて道路に飛び出そうとしてました。アブナイですよ。

うまい具合に車に乗って、オウタピへ到着。オウタピにこんなに人が集まったのは久しぶりで、しかも9名はきっと最大です。和気藹々とブライの準備をして、意気揚々とバオバブへ乗り込みました。
バオバブの木の下でたくさんしゃべって、バオバブにみんなで登って、たくさん飲んでたくさん話して、そしてスイカ割りとかしました。バオバブの下でブライをすると、どうやら外れはありません。どの瞬間も最高に楽しくて、時間が経つのを忘れて笑ってました。
















次の日は、青年センター(うちの職場)見学。小さな小さな職場に遊びに来てくれてどうもありがとうございました。職員みんなすごく喜んでいました。


この次はそのままオプヲへ向かいます。

北部ナミビアを堪能しています。

2011年12月8日

Farewell Party




















お別れ会をしてもらいました。


銀行口座のトラブルや当日の最終試験の事でバタバタしながらもいつもの感じでゆるりと始まります。

何も考えず、ただお酒を注いでもらっているときに突然涙が溢れ出しました。
自分でもびっくりしてどうにかしようするのですが、どうにもこうにも出来ません。最近は腹が立つこともとても多いこの国なのですが、そんなナミビアのことがこんなに大好きだという事を改めて気付かせてくれました。

同僚みんなにスピーチをもらい、そして自分がスピーチ。かっこいいスピーチなどとんでもなくて、言葉を出すのが難しいくらいにすっかり泣き崩れていました。私と一緒に泣き崩れてくれた大切な仲間たちに感謝です。

そして科目修了証の贈呈。ナミビア人は修了証書とか証明書が大好きで、何かと欲しがります。最初のころは、「そんなもの何の役にも立たん」と尖っていた私ですが、結局喜ぶ顔が見たくて作ってしまいました。そしてやっぱり、みんな最高の笑顔を私にくれました。いろいろと悩んで、ナミビア人に対して納得いかないこともたくさんありましたが、結局わたしはその笑顔があれば全部受け入れてしまうようです。

最高の2年間をありがとう。自分が残したものよりも自分がもらったものの方が何倍も大きかったようです。日本では決して学ぶ事が出来なかった大切な事をたくさん教えてもらいました。


毎日空を見ていました。

ナミビアの空が一番きれいです。

2011年12月2日

21-3 報告会・送別会 in Windhoek

活動報告会に参加しました。


今回の帰国隊員は我々なので、活動報告をガッツリとやる必要があります。持ち時間は30分という事だったので、5分オバンボランドについて、5分青少年省とユースセンターについて、そして10分間を簡単な活動の概要と結果・課題で報告を行いました。残りは質疑応答です。本音を言えば、私自身の活動報告以上にナミビア北部のオワンボの背景・現状、活動先の背景・現状、そして課題を伝えたかったので、もう少しオバンボランドを熱く語ってもよかったかな、などと反省したりしています。

そしてその日の夜は事務所スタッフさんたちから活動を労っていただきました。美味しいお酒を飲んで美味しい食事をして楽しくお話を伺えました。どうもありがとうございました。

次の日は、お昼から我々21年度3次隊、専門家さんへの送別会を開催していただきました。
まだ1ヶ月残っているのでこそばゆい感じではありましたが、歌に踊りにプレゼントに食事に、たくさん感動をいただきました。現役隊員のみなさま、事務所スタッフのみなさま、どうもありがとうございました。
我々からも何かを贈ろうと密かに考えた結果、踊りをみんなにプレゼントしようという事になりました。オプヲのおじさんの熱烈な要望で、AKB48のスカートひらりを披露しました。踊りながら、絶対に何か違うぞ、という疑問が零れ落ちましたが、まあ気付かないフリで帰国します。みんな愉快な仲間たちです。

日本人となんて仲良くならないぞ、とか意気込んで乗り込んだ協力隊でしたが、あまりの出会いの素晴らしさにすっかり日本人のみなさまにお世話になってしまいました。いろんな分野から乗り込んでくる協力隊員の人たちはみんなすごく魅力的です。素敵な出会いを本当にありがとうございます。


どこでも誰でも、出会いは宝物だと思います。

一生大切にしたいものがまたひとつ増えました。
















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