2010年10月25日

誕生日と野生動物 - Etosha National Park -














エトーシャ国立公園に行きました。


エトーシャ国立公園(Etosha National Park)とはナミビア最大の国立公園で、日本的な感覚でいえば、巨大なサファリパークです。広さは23,175km2で、東京都11個分くらいの広さです。
中に道路が整備されていて、宿泊の施設内以外で車の外に出ることは禁止されています。
天然の水飲み場と人口の水飲み場があり、そこが主に野生動物の出現ポイントとなっています。
肉食の動物はなかなか遭遇しないので肉食を追い続けて水飲み場を回ります。

ちなみに私はゾウ、キリン、クロサイ、シマウマ、ダチョウ、スプリングボックス、オリックス、クドゥ、インパラ、などを見れたのですが、時間がなくて肉食のライオンやヒョウ、チーターを見ることは出来ませんでした。残念。

宿泊施設として、オカクエヨ(Okakuejo)、ハラリ(Halali)、ナムトニ(Namutoni)の3つのキャンプ施設があり、キャンプ以外でももちろん豪華に宿泊できます。レストランなんかもきちんと併設されています。
私はオカクエヨに宿泊したのですが、施設の横にある天然の水飲み場でキリンの群れとクロサイが水を飲みに来たのを見ることが出来ました。感動です。あと、施設の真横にゾウがいました。ゾウ、でかい。




そしてそこで32歳の誕生日を過ごしました。


こんなアフリカナミビアで、そして野生動物とともに誕生日を迎えるとは夢にも思いませんでした。
カメラとビールを片手に水飲み場へ直行し、沈む夕日とともにキリンの水分補給を追いました。

やっぱり夕日はすごくきれいで、ボンヤリこの一年を振り返りながらホロ酔ってきます。


訓練所で英語を必死に勉強し、楽しい仲間達と出会い、パソコンもさらに勉強し、本もたくさん読んで、アフリカの空に感動し、黒人差別に憤慨し、新しいことをたくさん学んで、少しだけ世界が広くなって、そして広い世界に圧倒された31歳でした。
何をするにも遅すぎる事はないと改めて感じることが出来た一年間でした。


新しく出会い、助けてくれている友人達、そして私をずっと支えてくれている家族・仲間達に感謝します。
一人では何にも出来ないということを日本にいた時以上に痛感しております。

言葉、文化、宗教、肌の色、民族、などなどあらゆる事でとまどい、そして人間って同じなんだなと改めて実感してます。
まだまだ毎日とまどう事ばかりなのですが、楽しみながら少しでも何かを得て、そして何かを発信出来ればと思います。



これからまだまだみんなに迷惑をかけると思いますが、ずっとよろしくお願いします。

ナイスミドルへの道がなかなか見えません。


















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2010年10月24日

ナミビア唯一の世界遺産 - Twyfelfontein -














トワイフルフォンテイン(Twyfelfontein)に行ってきました。


トワイフルフォンテインとはナミビア唯一の世界遺産で、アフリカの狩猟採集民族サン族(ブッシュマン)が書いたとされる壁画が多数残されている遺跡です。

宗教上の儀礼の一環として書かれたとwikipediaには載っているのですが、トワイフルフォンテインのガイドは子供達に狩りを教えるために書いたとか言っていました。どちらが本当かは分かりません。

動物の絵の他に動物やサン族自身の足跡なども書かれていて、理由を求めるのはあまり意味がないのかなと思ってしまいます。現存する歴史の貴重な遺産といった所です。だから世界遺産なのか。


コリハス(Khorixas)という町の近くにあるのですが、この辺りは観光資源が豊富でヨーロッパからの観光客も多数訪れています。
少しだけ残念なのはガイドが適当なところです。きっと世界遺産なので客が来ようと来なかろうとユネスコから補助が出るのでしょう。


ペトリファイドフォレスト(Petrified Forest)にも行きました。

これは遠くアフリカ西部から200万年前の氷河期に流れてきた流木で、南米にも存在するそうです。
南米にも見られる理由は、大陸が陸続き(ゴンドワナ大陸、Gondwana)だったからだそうです。
昔はアフリカもアジアも南米も一つの大きな大陸だったというのがなかなかイメージ出来ません。自然、恐るべし。


地球の時間の壮大さに圧倒されます。

人が生きている時代って、地球の歴史からすると瞬きみたいなものですね。





















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2010年10月23日

奇妙な山 - Vingerklip -














フィンガークリップ(Vingerklip)に行ってきました。


フィンガークリップとは、親指のような形になった変な山です。
これは憶測なのですが、最初は普通のてっぺんが平らな山(近くにテーブルマウンテンというてっぺんが平らな山がたくさんある)が雨風の浸食で少しずつ削げ落ちて、最後には奇妙な親指のような形になったものだと思われます。あくまで憶測です。

一言で表現するならば、奇妙、です。ホントに不思議な形をしていて、よく壊れないなと思います。
遠くから見ると、ノペーっとした平地に突然変な指が不安定に現れます。マンガみたいな感じです。











不思議を堪能した後は、テーブルマウンテンへ向かいます。
近くのロッジからテーブルマウンテンのてっぺんへ登れるようになっていて、フィンガークリップ(Rock Fingerとも言う)を眺める事ができます。ここから見ても、奇妙です。


立て続けにスケールのでかいものをたくさん見てきたのですが、これはインパクト大です。
自然の悪ふざけです。


改めて自然の不思議を感じています。

世の中は不思議で溢れています。



















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2010年10月20日

大きな岩山と夕方の町 - Spitzkoppe and Usakos -














スピッツコッペ(Spitzkoppe)へ行きました。


スピッツコッペとはナミビアのウサコス(Usakos)という町の近くにあるでっかい岩山です。
大きな一枚岩がそのまま山になっている感じですごくスケールが大きく、またブッシュマンが書いたといわれる壁画が多く残っているちょっとした遺跡です。

ちなみにブッシュマンとは、サン族の昔の呼び名で(今は差別用語とされている)カラハリ砂漠の周辺に住んでいる狩猟採集民族です。20年ほど前にブッシュマンという映画が流行った事で少し日本人にも知られています。

そんなスピッツコッペをとりあえず登ってみます。
登りやすそうなポイントから攻めてみたのですが、一つ一つの岩が巨大でなかなかルートが掴めません。
あれこれと試行錯誤しながらゆっくりと登ります。
サボテンの罠にかかったり、まきびし的な物を乗り越えたりしながらてっぺん近くのでっかい岩の上でバナナを食べました。

その後はチェーンをつたって登るポイントを見に行ってみたり、ただ歩いてみたりとのんびり楽しみます。
とにかく大きいのですが、もう私は完全に麻痺しているので登ったり駆け下りたりしてもあんまり怖くありません。


そしてその次の日はウサコスでのイベントを堪能しました。

小学校の表彰式のようなものがあっていて、それに大統領が出席するということで(ナミビア初で結構すごい事)私もお手伝いします。カメラ係として一番前の席に座れたので、大統領を目の前で見ることが出来ました。まあ、珍しい経験です。


その小学校の教諭として頑張っているシンヤ君、数日間お疲れ様でした。そしてありがとうございました。
私の見学した任地の中で、一番協力隊っぽい任地だったような気がします。色んな民族に囲まれて大変そうで、でも楽しそうで、見ていてすごく励みになりました。

このウサコスは元々炭鉱の町で、100年ほど昔は列車も頻繁に行き来してすごく栄えていたそうです。今は電車も一日1~2本で、のんびりとした感じです。駅もすっかり寂れていました。

そしてその線路から眺める夕日はとてもきれいで、寂れた今の方がなんか幸せなんじゃないかとふと思ったりしてしまいます。


とても夕方の似合う町でした。

時間がゆっくり流れる場所だと思います。



















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2010年10月15日

変な木と変な岩 - Quiver Tree forest, Giant playground -




















クイバーツリーフォレストとジャイアントプレイグラウンドに行ってきました。


クイバーツリーフォレスト(Quiver Tree Forest)とはアロエの一種の変な木がたくさんある所です。
キートマンシュープから15キロ行った辺りにあります。


激スゴ、という訳ではないのですが、変わった木がたくさんあるので、なんかすごいです。


その後はジャイアントプレイグラウンドに行ってきました。


ジャイアントプレイグラウンド(Giant Playground)とは、自然で出来た大きな岩が積み木のように大量にあって、まるで巨人の遊び場のようだから、らしいです。



こっちは意外と圧巻で感動しました。見渡す限りの巨人の遊び場はなかなか見ごたえがあります。写真で見えるより、でかいです。


のんびりと散歩しながら見学、って感じです。




















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2010年10月14日

人種のるつぼ - Keetmanshoop -














キートマンシュープ(Keetmanshoop)に滞在しています。


この町は白人の作ったナミビア南部の町なのですが、ルーデリッツ(Lideritz)とはまた違い、ナミビア国内のあらゆる民族がかなり近い割合で住んでいるみたいです。

ヨーロッパ系の白人、ナマ族、オワンボ族、ヘレロ族、ダマラ族などなど。裸族のヒンバはいません。
特にナマ族をよく見かけたのですが(北部にはいないので私的に珍しい)、色は真っ黒ではなく、人相が良くなくて、そして何よりも言葉にものすごい特徴があります。
ナマ族の言語は、世界でも少数の民族しかない、「クリック音」を使用して会話をする人種です。南アフリカのズ-ルー語他、ナミビアではダマラ族も使います。主にアフリカ大陸南部で使われるみたいです。
会話をするときに舌打ちのような「チャッ」とか舌を弾いて鳴らす「トンッ」とかそういう音を鳴らしながらしゃべります。器用だなと感心します。

いい機会なので、ナミビアに住んでいる民族を紹介します。

■ヨーロッパ系白人 -元々の支配階級です。5%程度。
■カラード(混血) -南部に住んでいます。まだよく見分けがつきません。
■中国人 -最近急激に増えています。5%程度。
■オワンボ族 -ナミビアの50%を占める民族です。アパルトヘイトの影響で北部に集中的に住んでいます。
■ダマラ族 -ナミビアの真ん中あたりで見る気がします。クリック音を使います。
■ナマ族 -南部でたくさん見ました。クリック音を使います。色がそんなに黒くありません。
■ヒンバ族 -裸族です。オプヲという町にたくさんいます。
■ヘレロ族 -ヒンバ族が服を着た民族です。ピンクハウスのようなファッションが特徴的です。
■サン族 -昔の「ブッシュマン」という映画の主人公の部族です。背が低いらしいです。
■ロジ族 -カプリビ州というナミビアの右上の方にたくさん住んでいます。

他にもいると思いますが、見聞きしたのはこのくらいです。


キートマンシュープの役所に日本人ボランティアが入っているのですが、議会やトップ層にそれぞれの民族の代表の人がいて民族の利益を各々主張するので、なかなか話が進まないそうです。我々単一民族国家の日本人には分かりにくいのですが、それぞれの民族が対立しているのを目の当たりにすると納得できる話ではあります。
民族、人種、生まれた場所、言語、肌の色、宗教、価値観、国境、こんなくだらない事で差別したり争ったりしてる事を本当に情けなく感じます。争う理由がよく分かりません。


あんまり見ない民族とかをたくさん見たからかもしれませんが、キートマンシュープでは差別や区別、人種や宗教など色々考えさせられる事が多かった気がします。カトリックやプロテスタントとの接し方、仏教について、などなど他のボランティアとも熱く激論を交わしてしまいました。


お世話になった、Pさん、Mさん、Yさんありがとうございます。北部に来られた時には是非オウタピに遊びに来てくださいね。
すごく毎日楽しい夜を過ごさせてもらいました。料理は美味しいし、犬達はかわいいし。




「マンデラの名もなき看守」「タイタンズを忘れない」、と偶然差別問題を扱った作品を連続で観ました。

差別は、誰であれ何であれ、許されるものではないと思います。
















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2010年10月13日

世界で二番目の渓谷 - Fish River Canyon -














フィッシュリバーキャニオン(Fish River Canyon)に行ってきました。


フィッシュリバーキャニオンとは、世界でグランドキャニオンの次に規模の大きな渓谷で、ナミビア南部、キートマンシュープ(Keetmanshoop)から車で3時間ほどの場所にあります。グランドキャニオンの規模がちょっと大きすぎてなかなか目立ちませんが、意外とすごい観光資源の一つです。


メインビューポイントに到着すると、やはり圧巻です。
もう何かの絵を見ているような感じで、遠近感がよく掴めません。石を投げれば崖の向こうに届きそうな気がするのですが、実際は数キロ十数キロは離れています。うっかり飛び降りてしまいそうです。
ここ数日スケールの大きいものばかり見て若干麻痺しているのですが、それでもやはり大自然の雄大さを感じずにはいられません。



夕方まで待って、日の入りを見届けました。
渓谷の表情が一刻一刻変わっていくのがすごく魅力的で、1時間ほどただぼんやりと眺めていました。時間だけでなく、ポイントを少し変えるだけでも全然違った表情になるので、飽きもせずにウロウロとしてしまいました。スケールがでかいっ。



見渡す限り何もなくて、自分が本当に小さい事を改めて認識します。

自分の出来る事、やるべき事をやっていこうと思います。



















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2010年10月10日

ナミビアの港町 - Luderitz -














ルーデリッツ(Luderitz)を堪能しています。


ルーデリッツとはナミビアの南西部に位置し、白人やカラード(混血)が多く住む港町です。
近くにダイアモンド鉱山がたくさんあって、出入りが禁止されている区域もあるようです。

コルマンスコップ(Kolmanskop)を観光した後に、ルーデリッツのビーチに行きました。
ルーデリッツ在住ボランティアのケンゴにルーデリッツでの4泊5日をお腹いっぱいにお世話になりました。ありがとう。



そんな感じで二人で、少し遠回りしてビーチへ向かいます。5キロ弱の距離をちょっとした丘をいくつか越えながらひたすら歩きます。どの丘に登っても、海がきれいで、後ろを向けば、砂漠がきれいで、この町の景色はすごく贅沢です。
ビーチで砂漠をバックに海を眺めながらただぼんやりしていました。こんなきれいな場所でぼんやり出来るなんて、幸せです。




次の日は朝からイルカツアーに出かけました。

ダイアモンドの発掘船の間を抜けながらイルカと一緒に冷たい海を進みます。
イルカが船に戯れてきて、その遠くでアシカが飛び跳ねていました。その向こう側の島ではペンギンがチマチマと歩いています。
この町はヨットや船で世界を回る人たちの立ち寄る、ちょっとした避暑地にもなっています。南アフリカのケープタウンの次の中継地がここなのだそうです。


そして船を下りた後は、教会で洗礼式のカメラマン。教会が黒人居住区の中にあり、少しだけホッとします。電気や水が来ているので、北部よりも少しだけ環境が良さそうです。
さらにその後、ルーデリッツから伸びる一本道をひたすら歩いて、町の入り口を目指します。
この数日間、東西南北ほとんどの地区を網羅した気がします。町を堪能できるって素晴らしい。


夜は毎日酒盛りで、お互いにいろんな話をしました。
出会いはいつも一期一会で、たくさんの事が学べるこの機会に感謝します。
人生って、素晴らしい。


体の中から澱が取れているようです。

毎日動き回っているのに、体が毎日軽くなります。



















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