赴任してちょうど1年が経ちました。
私が赴任しているのは、ナミビアという国のオウタピという北部の町です。
派遣職種はPCインストラクターで、赴任先は青少年センター。
要請内容は、パソコンスキルのスタッフへの指導、生徒への指導、センター内パソコンの管理で、メインはスタッフ指導ということになっています。青少年センターとは、セカンダリスクール(中・高校みたいなもの)を卒業、もしくは中退した職のない青少年、他一般市民を対象に、
・コンピュータ・裁縫・農業等の職業訓練を行う
・HIV啓蒙活動・演劇活動などを通じて青少年の健全な育成を図る
・町民との交流の場を提供する
・各省庁・学校などのワークショップ等の場所を提供する
というような事をやっています。
1年間を振り返って、失敗ばかりの1年だなとつくづく反省します。
最初はとにかく英語・現地語でのコミュニケーションに戸惑い、ずいぶんとぶつかりました。
パソコンクラスの一般市民への解放、外部パソコンの修理・出張修理の提案の却下は、今思えば英語での直接的過ぎる意思表示とコミュニケーション不足が原因だったような気がします。
英語でのやりとりの後に現地語で突然何かを言われたり(明らかに悪口)、現地語を強要されるのに嫌気が差し、
「俺の目の前で二度と現地語を使うな」
とブチ切れた事もありました。
次に、ナミビア人の文化や気質に戸惑いました。
スタッフへの授業を開始し、ハードウェアやソフトウェアの基礎知識・ウイルスについてなどを教えました。
最初の授業には全員参加し、真面目に取り組んでくれたのですが、その後1人2人と減っていき、最後には0。
「授業を早くやってくれ!」「毎日やりたい!」「今日はないのか?」
実際にスケジュール組んで(もちろん事前に告知して)待っていても、来ない。呼びにいくとフェイスブックとかしています。
「今はそんな気分じゃない」「忘れていた」
「この後人が来る(嘘)」「忙しい(嘘)」・・・・
人が揃わなくて進めることに限界を感じ、終了しました。
ナミビア人は、調子がよく、怠惰で、約束を守りません。
得たことは、人間関係・コミュニケーション能力。
生徒にしろスタッフにしろ、良い人間関係だけは築く事が出来ました。
こちらが歩み寄るだけではなく、ナミビア人に歩み寄ってもらう事。
かなり厳しい事も言うのですが、それを相手が受け止めてくれるほど理解してもらえるようになりました。
私にとってこれらは最高の収穫だと思っています。
そして現在行っている事は、スタッフへの個別指導です。
スタッフ全員にアンケートを配り、詳細にニーズを把握。
どのくらいの頻度で、どの時間帯にやりたいのか、何をやってどのくらいのレベルになりたいのか。
現在のレベルと達成のレベルを比べて、かかりそうな時間を見積もって、スケジュールを立て直しました。
案の定スタッフ全員が意気揚々とアンケートを提出してきたのですが、今回は厳しく逆の事を言います。
「希望者だから、やりたくなかったら来るな」
「自分の職務・やりたい事を優先しろ」
自分の作ったアンケート通りの時間割に来ないスタッフが、
「なぜ呼ばないんだ」
「今日は忙しいから来なかった」
「来たい時に来ればいい。私はいつでも歓迎する」
1月から始めた指導ですが、今のところ順調です。
進度がバラバラで準備は大変なのですが、一人ひとりに焦点を当てて進めることが出来るので、集まらないと進められなかった前回の授業の時より精神的にとても楽です。
毎月スケジュールを組みなおして個人の進捗に合わせていこうと思っています。回りだすと慣れてきて、結構楽しいです。
もうすぐナミビア人PCインストラクターのマリアが研修から帰ってきて、生徒への授業も再開されます。
生徒への授業、マリアへの指導、そしてスタッフへの個別指導。
結構大変になりますが、楽しみでもあります。
もちろん、若者達とのふれあいも忘れません。遊びも忘れません。
ミスターケイ、ありがとう。
2 コメント:
1年たちましたね。いい感じじゃないですか。お互いがんばりましょう♪
>よっぴーさん
あっという間の1年でしたね。
残りの1年弱、お互い楽しみましょう!
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